2007年01月23日
成人病
成人病と言う言葉は様々に使われていますが、心血管系疾患(動脈硬化で主要臓器の血管が閉塞して起こる病気、すなわち、心筋梗塞と脳梗塞)と、その危険因子を総合して捉えた言葉です。これらの疾患は、悪性新生物(ガン)と成人の死亡原因を二分しています。
心血管系疾患については、疫学的研究から、下記のような危険因子が確立されてきました。
ここで脳梗塞に関しては、血圧との因果関係がより直接的だということが証明され、実際食塩感受性に血圧の上昇する日本人では、減塩の啓蒙につれて、脳梗塞(および脳出血)の頻度は劇的に減少しました。
一方心筋梗塞においては、充分な降圧にもかかわらず、期待されただけの発病の低下は認められませんでした。
もう一度「心血管系疾患の危険因子」良く見てみますと、これらの危険因子が一見個々に独立しているようでありながら、「なんだかそんな人、いそうだな」ということに気付きます。
インスリンは、ブドウ糖を細胞内に取り込むために必須の膵臓からでる大切なホルモンて、この働きが悪くなり、さらに産成が低下するのが糖尿病の本態ですが、糖尿病を発症していなくても、高血圧を有する群では、厳密に測定するとインスリンの効きが悪く、一定量のブドウ糖を消費することにより多くのインスリンを必要とすることがわかりました。さらにこの傾向は、高血圧の家族歴を有する正常血圧の若年者でも既に認められることが報告され、このような異常は、遺伝的に規定されていると考えられています。
成人病予防の必要性は、改善可能な危険因子のコントロールによって実際に心筋梗塞の発症を抑えることが出来るからです。
インスリン低抗性も、肥満の改善や運動療法、さらに一部の降圧薬で改善することがわかっていますので、遺伝v 素があるとはいえ、やはり改善可能な危険困子のひとつです。
発癌の研究もかなり進歩していますが、一口にがんといっても臓器により性格が全く異なりますし、心筋梗塞における危険因子の改善ほどの明確な効果のある対策の確立は、残念ながらまだもう少し先になりそうです。
投稿者 アンジュ : 2007年01月23日 16:36 登録カテゴリー : 病気の本音話
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