2007年03月13日
血栓
血栓とは、血管の中に出来る血の塊のことです。もし、血栓が血管をふさいでしまうと、そこから先に血液が行かなくなり、細胞に酸素や栄養分の供給がストップしてしまい、その結果、細胞組織は壊死してしまいます。
これが心臓の血管で起これば心筋梗塞、脳の血管に起これば脳梗塞となります。
日本人の死因はガン、心臓疾患、脳卒中の順ですが、心臓疾患の90%は心筋梗塞、脳卒中の70%は脳血栓でなくなっています。血栓症をあわせると死因のトップになるかもしれません。
通常、血管が損傷して出血が起こると、血液中の成分の一つである血小板が集まってお互いにくっつき合って固まります。
次に、血漿に含まれるフィブリノーゲンというタンパク質が活性化されてフィブリンという繊維素に変わります。このことによって血管の修復作業が行われます。そのフィブリンがいわゆる血栓の正体です。
さて、このままでは血栓が血流の流れを阻害してしまいます。しかし、私たちの体には、血管の修復が終わり、用済みとなった血栓を溶かす仕組みが備わっています。それが線溶系という仕組みです。
通常、血液は固まろうとする疑固系の働きと、血栓を溶かそうとする線溶系の働きとがバランスを取り合っていますが、このバランスが乱れて線溶形の働きが低下すると血栓が生じやすくなり、一方、線溶系が活発になると出血を起こしやすくなります。
線溶系の働きですが、血栓ができると、血液中にあるプラスミノーゲンという物質が活性化されて、プラスミンという酵素に変換されます。このプラスミンが血栓の正体であるフィブリンを溶解します。
血栓そのものは悪いものではなく、傷ついた血管を修復し出血を止める重要な役割を果たしています。コレがないと、血管を治すことができないので困ってしまうのです(汗)。健康な人なら血栓を作る働きと、それを溶かす働きのバランスがとれています。
でも、このバランスがなんらかの原因で崩れてしまうと、本来の役割から外れた余分な血栓が増え、スムーズな血流を阻害してしまうのです。この血栓が毛細血管に入り込むと、血管を塞いで血流を止めてしまい、脳でなら脳梗塞、心臓でなら心筋梗塞を引き起こします。
脳や心臓といった生命維持に欠かせない重要器官に血が送られなくなり、その周辺の細胞が死んでしまうのです。これによって、言語障害や半身不随など、重大な身体障害が起こり、最悪、死に至ります。これが血栓症の正体です。
投稿者 アンジュ : 2007年03月13日 11:29 登録カテゴリー : 病気の本音話
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